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滋賀県琵琶湖の東側、東近江市にある畑酒造。創業は大正時代と酒蔵としては比較的新しく、鈴鹿山系の伏流水を地下100mから汲み上げ酒造りに使用しています。現在は若き蔵元の畑大治郎氏が杜氏として酒造りの指揮を取っています。以前までのメインブランドは「喜量能」という銘柄でしたが、大治郎氏が蔵に入って約五年後、未来へ向けてのブランドとして「大治郎」は生まれました。若い蔵元はなにかと新しいことを試してみたり、色んなタイプ(酵母、米、精白など)を造りたがったりするものですが、大治郎は敢えてそれをせず、米は地元産、山田錦、吟吹雪、玉栄、渡船の4種、酵母は7号、9号、14号の3種と、潔さを感じます。環境を考え有機栽培などで米作りをしている呑百笑の会のメンバーとともに米作りにも参加し、原料からこだわりぬいた酒造りを行っています。どこの蔵の酒を飲んでも、年によって、造りや米の違いによってちょっとこれは?と思うことが必ずあるものなんですが、大治郎はどの酒を飲んでも安定感に優れ、忠実に酒造りに取り組んでいる姿勢がうかがえます。
「酒名が大治郎になった経緯」…大治郎氏が杜氏となって新しいコンセプトの純米酒が出来上がり、酒名に悩んでいたところ、農家の方に紹介してもらったのが、八日市にある法泉寺の和尚であり書家としても有名な増田洲明氏。そこでいろいろと相談し、初めは地元の太郎坊などが候補に挙がったらしいのですが、最後に「あんた名前は?」と聞かれ「大治郎です」と答えると「ええ名前や、それにしよう」ということで「大治郎」になったという秘話があります。造り手の顔が見える酒というコンセプトもあったため、結果的にはよかったのかもしれません。