純米燗酒
「お燗酒のツンっとした匂いが気になるし、べたべたしてイヤだ」
うーん・・・ちまたでよく耳にする言葉です。(泣)オロロン

そんな方、この機会にワタクシ共お勧めの「純米燗酒」を飲んでみてください。

今からおよそ100年前、※酒造アルコールの添加法がまだなかった頃、蔵元達は※生もと造りの純米酒を造り、それをあたためて飲んでいました。

日本酒をお燗してツーンをするのはアルコールの気化が原因、その大半は酒造用アルコール(食用に用いられるエタノール)」が原因です。

この酒造用アルコールを一切添加していない日本酒、それが純米酒です。

日本酒は大きく、酒造アルコールを含むものと含まない純米酒グループの二つに分けられ、純米酒グループの中では米の精米歩合によって、純米酒(精米歩合70%以上)、純米吟醸酒(精米歩合60%以下)、純米大吟醸酒(精米歩合50%以下)、特別純米酒(精米歩合60%以下、または特別な製造方法(要説明表示)に分けられています。

純粋な米のお酒、純米酒は温めるとふんわり米の優しい香りが立ち、米の旨み、甘みがお口の中に広がります。
また、無添加なので身体にも優しく二日酔いや頭痛になりにくいのも利点・・・

さぁ、あなたも一度純米燗酒の美味しさを実感してみてください。

※酒造アルコールの添加法

アルコール添加については、もともと戦中、戦後の米不足の解消策として導入されましたが、現在においては、一般的に現在の嗜好に合った淡麗タイプの酒質になること、火落ち(上槽その後のページで解説)の防止、製造コストの引下げ、保存性の向上などの目的で行われています。
また、吟醸酒などの特定名称酒で行うアルコール添加については、アルコール添加を行うことで、酒質を軽くキレイなものにしたり、酸の持つ香りや味を引き出すことができる手法(吟醸香のエステルは、アルコールに溶けやすい特徴があります)として使われています。

※「生もと造り」とは、乳酸がなかった昔、自然界に生育する乳酸菌の力を借りて仕込んだ伝統的な酒造りの技法のこと。